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リストラ対処法

9.不安定な雇用の労働問題の対処法

(1)今なぜ不安定雇用化なのか

企業のリストラ経営が一層拡大しています。前回紹介した企業組織の変更とともに、業務のアウトソーシング(外部委託)が広がり、正社員を削減し、より安上がりの使い勝手のよい派遣・パート・アルバイト(フリーター)等の不安定雇用が一層拡大しています。

終身雇用から短期雇用の流れができ、会社によっては準社員・臨時工・季節工・期間工などの名称を使っている例もあります。企業の狙いはコストダウンに有り、総額人件費の削減にあります。

政府や経済団体は“労働者のニーズにあった働き方”と称して、また“労働力の流動化”“労働力移動”と称して不安定雇用化を進めています。

労働力を供給するという“人入れ稼業”は家政婦紹介などをのぞいて、従来職業安定法で禁止されていたのですが、労働者派遣が増大する中で合法化されて以降、派遣労働者の数は急増しています。

派遣・パート・アルバイト等の労働者は、いわば半失業状態にある労働者であり、その大半が未組織労働者であるため、労働者としての権利は無きに等しく、労働条件も劣悪な例が多いのです。日本は欧米のように「同一労働、同一賃金」の原則がまったく定着していないため、派遣やパート労働者の数が増大するにつれ、時間賃金も低下しているのです。裁判所の判例でもパートの賃金は正社員の7割までなら、同一労働での賃金格差を認めているほどです。

“常用代替えのために派遣は使わない”という派遣制度の主旨は、実際にはたてまえだけで、現実には正社員、2千人を派遣会社(子会社)に「出向」に出し、派遣として従来の職場で働かせるという“インチキ派遣”すらまかり通っています。これは以前にも書きましたが、政府がリストラ推進法をつぎつぎと作ったことから、正社員を脱法的に「派遣」に切り替えることで何億円もの消費税の納入をまぬがれたり(これを益税という)、減税や補助金によって何十億円も利益を増やした会社が出ています。

報道によると、派遣・パート・アルバイト化が進んでも、政府や経営者団体の狙い通りには労働力の流動化が進んでいないそうです。

あまりにも不安定雇用の労働条件が悪いため、逆に正社員が現在のポストにしがみつく傾向が強まったためだということです。

労働力流動化の社会政策が“一等労働者“(正社員)“二等労働者”(派遣・臨時工など)“三等労働者”(失業者)の階層化をうながし、結果として労働者階級の団結をむつかしくしているのです。

劣悪な労働条件の労働者が拡大し、失業者数が3百万人を大きく超えたことで、日本の労働者階級全体の賃金レベルの低下が始まっています。

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