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リストラ対処法

7.企業組織再編による大リストラと闘う

(1)独占集中と生産性向上促す企業法制の整備

ソ連の崩壊が市場経済のグローバル化を可能にし、産業のIT化の波が資本主義の不均等発展に拍車をかけ、世界の諸矛盾を激化させています。

こうして地球上の何十億という人々を多国籍企業の搾取と収奪の対象とすることになった。拡大された市場をめぐって企業間の競争は激化し、国と国の間の貿易をめぐる矛盾も激化しています。

日本独占資本は、バブル崩壊後の長期不況の中で、産業構造の転換=IT化に立ち遅れたため焦っており、拡大された世界市場をめぐる競争を有利に展開するために企業のリストラを推進し、金融資本の独占集中を進め、世界市場の覇者になるための国際競争力強化に躍起となっています。

日本独占資本は国家による空前の規模での財政出動で人為的市場創出を進めるとともに、日本資本主義の「構造改革」を断行するとしてこの間日本企業の再編=独占集中によって企業グループの強化を進めるために、またIT化とベンチャー企業の設立を促すために企業法制の整備を進めてきました。

1997年12月に改正独占禁止法が施行され、純粋持ち株会社の設立・転化が解禁となった。持ち株会社への移行には、既存の各事業部門をすべて分社して、本体には持ち株会社機能だけを残す「分社型」とあたらに持ち株会社を設立し、その傘下に複数の会社をおさめる「統合型」の二つがあります。

1999年10月に施行された産業活力再生特別措置法(産業再生法)は、企業の生産性を国家的規模で向上させるためのリストラ推進法であり、同じく99年10月に施行された改正商法は株式交換制度と株式移転制度が創出され、持ち株会社解禁とセットで企業グループの強化がやりやすくなっています。

2000年5月の商法改正による会社分割制度は、グループ内子会社の再編や成長部門の分離独立などグループ経営の効率化を可能とするものです。

2000年4月から施行された民事再生法は、企業の自主的再建の条件を緩和するためアメリカの連邦倒産法をモデルに立法されたと言われています。

こうした一連の企業法制の改編による独占の集中は将来日本を資源と市場の再分割戦へと突き進める可能性を秘めています。

日本の軍国主義化を防止する意味でアメリカ占領軍は敗戦後の財閥解体によって日本企業の資本力を制約してきたのであります。しかし、戦後の高度成長の中で、日本企業は「系列」という形でグループ企業を増やしてきたのであり、今回の企業法制の整備によって「金融のビッグバン」に向けた銀行の合併による金融の寡頭支配の下で持ち株会社とその下に子会社を部門別に整備して独占資本としての資本力強化によって世界市場における競争力強化をめざしているのです。

一見労働者にとって無関係に見えるこの企業法制の「規制緩和」は表現を変えれば、“リストラ法”と呼ぶべきものであり、これまでの労働者個々人を攻撃対象とするリストラ攻撃から、産業構造を変革するための企業再編、工場規模、部門別の大合理化に道を開くものであり、合併・営業譲渡・分社化・企業分割・設備廃棄、及び民事再生法による破産前の自主再建などによって、労働者の雇用が大規模に脅かされ、労働条件が急低下するなど、野蛮な搾取化が一気に進む可能性が出ています。

企業組織再編に伴う新しい形のリストラが日本の労働者に襲いかかろうとしていることを鮮明にすることが重要となっています。

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