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リストラ対処法

6.不当解雇と闘う

リストラ対処法を全面公開するにあたり、その現代的意義やお読みになる上での注意などをお知らせしています。 こちらを先にお読みください。

(6)解雇撤回闘争を闘う心構えについて

1.失敗を恐れず教訓化する

すでに書いたように私は最初の解雇撤回闘争で失敗しました。闘いは失敗の連続だったのですが、私は失敗の中で多くを学んだと思っています。大切なことは失敗を恐れないことです。人は失敗を恐れると小心になり、かえって失敗を重ねるものです。重要なことは失敗をしないことではなく、失敗から教訓をくみ取り、悪いことを良いことに変えることができるかということです。

成功は人を驕り(おごり)・油断させ、失敗は人を謙虚にし、学ばせるものと心得てください。ゆえに、世の名将・兵法家・軍師・戦略家と呼ばれる人たちは勝ちすぎることを常に戒めてきたのです。

労働運動の理論を知らず、敵と己を知らない“初心者”のうちは、常に学ぶことを心がけるとともに、分からない点はユニオンの指導者に納得いくまで質問してください。 失敗を怖れず、恥じず、“教訓の源泉”から学ぶことが重要のなのです。「失敗は成功の元」とか「失敗は成功の母」と言うのは、失敗を教訓化することが成功する秘訣であることを言っているのです。

2.攻撃と反撃の攻防戦を楽しむ

不当解雇に反対して闘いにたちあがると、あなたには「アカ」のレッテルが貼られ、職場の仲間には「口をきくな」という命令が下され、あなたをとりまく状況は一変することになります。親友と思っていた人があなたに背を向ける事態も起こることを覚悟してください。

会社の攻撃はあなたを孤立させること、受け身に立たせるためあなたとあなたを支持する仲間の間に“クサビ”をうち込むなどの策動が始まることもあります。あなたとその支持者を尾行したりすることもやられるでしょう。

会社の新たな攻撃とその策動を早くつかむようにし、仲間の中に動揺が生まれていないか会社の切り崩しを防ぐことに心を配るようにしてください。

闘いが始まれば敵の調査や切り崩し策動が始まり、それが支援者を日和見にしたり、逆に同情や怒りから新たな支持者を増やしたりします。会社の攻撃にはビラで広く公表することで反撃し、また内容証明郵便で抗議したり謝罪要求をするなど、その都度反撃するようにします。

出勤時の就労闘争は大衆への宣伝という意味では意義があるが、就労の意志表明は内容証明郵便で十分です。出勤時の宣伝活動では、支持者を含め、会社側の挑発にのらないようにしてください。また会社側の挑発言動には記録のためのICレコーダーと写真機を常に準備して行動するようにします。

宣伝ビラやニュースの内容にも会社につけ込まれないように必ず“裏付け”を取り、事実かどうかを確認するようにし、会社のワナに気をつけ、内容に誤りや間違いがないか気を配るようにしてください。

宣伝内容はリストラの不当性と首切りが個人の問題ではなく、すべての労働者にとって“明日は我が身”の問題であり、全労働者の問題であることを明確にし、団結を呼びかけ、同時に「賃上げ」や「残業代を支払え」といった職場大衆の要求を取り上げるようにして、ユニオンへの加入を促していくようにします。

裁判になれば、闘いは長期化しますが、職場に多数派を形成していくことが、会社をして問題の早期解決を促す圧力となるのです。

創意工夫をすれば闘い方(戦術)はたくさんあると思ってください。

闘いが有利に展開している場合は会社の方は逆に追い込まれているので、こちらの考慮が及ばない暴力事件を引き起こす経営者が出てくることも可能性のうちに入れておくようにしてください。

なぜなら、彼ら経営者は得意先が倒産したときに債権回収のために力で商品や機械や不動産を押さえる“早い者勝ち”の世界で生きているからです。追いつめられて暴力を振るうことは、とりわけ新しく組合を結成したときや組合員の拡大が進む局面の中で少なくないのです。

もし暴力を振るわれた場合は、ICレコーダーでの記録と暴力行為による傷の写真と医者の診断書を取っておくことが重要です。

闘いのなかで支援の輪が広がってくると、会社の方は支援者を把握するために、支持者を装ってスパイを近づけてきたり、情報を流すよう労働者に働きかけたり、脅しのために処分をちらつかせたりしてきます。特に、会社側の挑発に引っかからないようにすることが重要です。労働者が職場で暴力事件を起こしたら解雇になる場合が多いので注意してください。

会社の新たな攻撃については、そのねらいは何か、弱さの現れなのか、焦りの現れなのか、それとも強さの現れなのか、分析を客観的に行うようにします。

攻撃と反撃、巻き返しと逆利用、要求を組織しての大衆闘争、この攻防戦を闘ううちに、あなたはリストラ反対の闘いが階級闘争に他ならないことを学び、闘うことが楽しくなってくるに違いありません。

3.局面の変化に振り回されず、敗北を恐れない

闘いの中で局面は小説のように起・承・転・結とめまぐるしく変化します。大切なことは各局面で「一喜一憂」せず、全体の流れを勝利に向けて一歩一歩証拠を積み重ね、同時に大衆を組織していくことです。

量的蓄積が質的激変を引き起こすことを固く信じることが重要です。裁判で勝利が確実でない場合は、長期化を恐れず立証活動を積み重ねることと並行して職場での大衆運動を発展させることが重要なのです。

闘いにベストを尽くせば後は敗北を恐れずに、たとえ裁判に敗けても、職場にユニオンの仲間を組織して闘いの継続性を計るようにしてください。敗けても労働者が失うものは“搾取のクサリ”だけであるし、敗ければ新しい職場で働けばいいのです。

裁判が長引いても失うものは会社の方が大きいのです。どのような局面でも常に最悪の場合を考慮に入れておけば、敗けても精神的打撃は少なくてすむのです。労働者には、敗北覚悟の闘いでも挑まなければ気がすまない場合があり、会社に“首切り”をやる事がいかに高くつくか思い知らせる闘いも必要なときがあるのです。“一寸の虫にも五分の魂”、これこそ労働者の根性なのです。

4.困難を恐れず、屈しない

労働者は常に経営者の失敗のツケを転嫁されてきました。とりわけバブル経済の崩壊後は、リストラ経営の犠牲を一方的に受けてきました。人のいい労働者が我慢に我慢を重ねても、リストラの波が次々とおそってきて、人は減るが仕事量は減らず、ノルマは増える一方なのです。

精神的・肉体的過重労働には限りがなく、いくら努力しても会社は正社員を削減して安上がりの派遣やパートに置き換える方針を持っているのですから、労働者は断固闘うか、泣き寝入りするか、二つにひとつの選択しかないことになります。

多くの人々が、愛社精神を捨てきれない会社人間として、解雇通告にダメージを受けて泣き寝入りを選択しているのも事実なのです。しかし、多くの例が示しているように、困難に敗けずに断固闘えば退職加給金をより多く出させることもできるし、うまくいけば、解雇を撤回させ、労働条件の向上の交渉を進めていくことも可能なのです。泣き寝入りせずにぜひとも労働者としての権利を行使することに一歩を踏み出して欲しいのです。

人はめぐまれた環境の中で軟弱となり、逆に困難な環境の中でみがかれ成長することが多いのです。人生の困難に屈せず、それに真正面から挑むことが、あなたが人間としての自分の人生を能動的に切り開くことになるのです。

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