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リストラ対処法

5.希望退職募集による退職強要と闘う

(3)違法な退職強要の証拠を取った上で反撃する

中国の兵法家孫子は「事備わりて後動く」(準備が整ったところで初めて動く)と述べています。つまり会社の違法性の証拠を固めた上で動くことが闘いを勝利する上で重要なのです。

今あなたが受けている退職勧奨が違法であると判断したなら証拠を固めた上で配達証明付きの内容証明郵便で

  • 希望退職募集に応じる気はないこと
  • 違法な退職強要の中止を要求する
  • 退職強要が悪らつである場合は、その行為に対し文書による謝罪を要求する。
  • 不眠症や神経症になった場合は(診断書を取った上で)慰謝料を請求する。

希望退職募集が目標に達しなかった場合、会社は指名解雇に切り替えることもあるので、違法な退職強要への内容証明郵便による抗議と中止要求と謝罪要求にについては(重要な証拠になるので)やっておく方が後々よいのです。それによって初めから本人を標的にして退職強要を迫っていたことがはっきり証明できれば、あなたに対する整理解雇の人選もまた違法になるのです。

「あなたは会社にとって必要のない人間だから辞めてくれ」といわれても、あくまでも冷静に希望退職の募集には「退職を希望していないので辞めません」と答えればいいのです。それでも会社が退職強要をなお続けるなら証拠をとりつつ“雇用を守る闘いの中で自分を鍛えればよい”と考えてください。法律上は労働者と会社とは対等の関係であり、労働者としての人格、人間としての誇りを持ってほしいのです。会社の退職強要に膝を屈する義務は一切ないのです。

「あなたは会社には不必要です」の一言にショックで頭が真っ白になったり、精神的衝撃で冷静に考えられないときは会社への返事を・・留保して、友人や家族、あるいは個人加盟の労働組合に相談することです。人間という生き物は人に悩みや苦しみを聞いてもらうだけで、怒りが和らぎ冷静に客観的に考えることができるようになるものです。冷静になれば会社の汚い狙いも見えてくるのです。

「肩たたき」を受けたあなたへ−−『私は辞めません』は闘いの宣言−

会社があなたに対して希望退職に応じさせる「肩たたき」を始めてきた時、会社に尽くしてきた人ほどショックは大きいと思います。しかし考えてください。資本主義とは元々弱肉強食の社会であり、企業にとって利潤がすべてであり、労働者を削減し、競争力を強化することが自由競争に勝つことにつながるのです。時代は冷戦が終了し市場経済のグローバル化の時代なのです。

競争が野蛮な資本主義化を維持しているのです。搾取者が“賃金奴隷”のことを配慮する余裕のない時代なのです。こうした時代では労働者だけが最も人間らしい人間であるのです。けれど労働者も競争とは無関係ではいられない時代なのです。立場の弱い労働者でも闘うことで雇用が守れるのであり逆に“泣き寝入り”すれば会社を辞めて失業者にならなければならない時代です。つまり労使関係は闘争による力関係で決まる時代に入っているのです。法律を運用して闘う事で、労働者として人間としての権利を守ってほしいのです。その最初の闘いの宣言が「私は辞めません」という言葉であるのです。

職場の人たちの前で大声で「私は辞めません」と宣言してください。おそらく職場の雰囲気は一変するでしょう。問題を個人の問題から全体の問題にして、この機会に“団結”を職場に築いてください。

孫子は「弱は強に勝ち、柔は剛を制する」と教えています。大いに勝機はあるのです。

1人で会社と闘う自信のない人は、1人でも入れるユニオンに加入して仲間と励まし合って闘って行く道をぜひとも選択してほしいのです。

−大衆運動として闘うのが最良−

もう一つ重要なことがあります。それは日本の労使関係を巡る法律と裁判制度が経営者に有利にできていることを認識しておくことです。それは第一に経営者の労基法違反の罰則が軽く、違反のやり得を許していることにも示されています。

第二に法律違反の立証義務を立場の弱い労働者の側に求めていることです。資料も書類も所有しているのは会社側なので、会社の方は自分に有利な証拠をねつ造できるのです。労働裁判を闘ったことのある人なら、すべての人が会社側の“ウソ八百”を経験しているのです。

第三に日本の労働裁判が長い年月かかるということです。したがって雇用を守る闘いは、仲間を増やし労働組合を組織して大衆運動(団交・抗議集会・ストなど)として闘うのが一番いいのです。それができない時、1人だけでも闘って雇用を守るには裁判所や労働委員会(労働組合に加入した上で)を利用しなければならず、そうなると証拠・証人をそろえることが勝利を決定することになります。弁護士の力を借りて証拠保全措置をとった上で裁判を闘わないと会社側はウソの証拠をでっち上げてくることになるでしょう。

会社の違法な退職強要を証明することに創意工夫し全力をあげてください。準備と心構えさえできていれば退職強要の場合、証拠を集める機会は多くあるのです。

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