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リストラ対処法

5.希望退職募集による退職強要と闘う

(2)退職強要が違法性を帯びてくるまで断固拒否を貫くこと

会社にとって希望退職募集を進める上で、最も重要なのが労働組合幹部を出世の期待を抱かせてリストラに協力させることです。

会社は労働組合の幹部さえ抱き込んでおけば、ストや訴訟にはならないし、せいぜい個人的反抗で終わると思っているのです。したがって多くの場合退職強要を拒否する闘いは個人の闘いとなるのです。また希望退職の募集にあたっては、会社にとって必要な人材についてはあらかじめ説得しておくのが常道で、「希望退職」といっても会社は勝手な主観で「役立たず人間」をリストアップして、その労働者の自尊心を傷つけ、自暴自棄にさせて自分から「辞めます」と言わせるように追い込んでいきます。したがって会社の退職強要と闘うには、それが違法性を帯びてくるまで断固退職勧奨を拒否する必要があります。同時に会社側の「説得」と「退職勧奨」のすべてを記録にとっておく必要があるのです。(メモだけでなく小型ICレコーダーが重要な“武器”になります)

会社側の退職勧奨の進め方は「研修」や「意識改革訓練」と称して他の社員と隔離して「私は会社に必要ない人間です」というテーマで文章を書かせたり、「おまえは無能だ!」「会社にいらない」と大勢でつるし上げ人格をズタズタにして精神的に追いつめていく手法を取ることもあります。また仲間と分離して別室に閉じこめ仕事を与えない場合や、会社の食堂に出向させたり、窓際族の部屋を作ったりして、職場の人間関係を断ち切って仕事を与えず孤立させ、精神的に追いつめる手法を取ります。これらが人格権の侵害であることは明白です。

会社が用意周到に退職届の用紙まで用意して本人を精神的に追いつめた上で、本人の気持ちが動揺しているうちに署名捺印させる場合もありますから気持ちをしっかり持ってください。

説得や退職勧奨には「私は辞めません」とはっきりと主張することが重要です。断れば会社の方は退職強要に比重を移してきます。

何回も呼び出し、多人数で辞めるよう「説得」するなどの退職勧奨は違法となります。また脅迫めいた退職強要は不法行為であり、退職勧奨の人選が不公平な場合にも不法行為といえます。「説得」・「面接」の時になぜ自分が退職しなければならないのか理由を聞いて(記録する)おくことが重要です。

「おまえは無能だ」「会社のガンだ」「会社にとって不要の人間だ」「バカな人間には辞めてもらう」等の人権侵害の発言で退職を強要することも違法です。こうなってくると会社の呼び出しには応じる必要はありません。断ればいいのです。上司の説得にも口を利く必要なありません。

会社が「共働きにはどちらかに辞めてもらう」と主張して、実際には女性の方に退職を迫るのも、性別による退職基準となり違法です。雇用関係は雇用主と個人の雇用契約であり、共働きだからどちらかが辞めなければならないと言うことは一切ないのです。「共働きはどちらかに辞めてもらう」というのはどこで決めたことか確認してください!

「リストラをめぐる法律知識」という本の中で、弁護士の横山康博さんは退職勧奨の正当性を次の6点に整理しています。

  • 雇用調整の必要性が認められるか
  • 労組と協議したか
  • 対象者を決定する合理的基準があるか
  • その基準を公平に適用したか
  • 勧奨が節度を保っていた(強要になっていないか)
  • 拒否したことをもって不利益な取り扱いをしないこと

退職勧奨(肩たたき)を拒否したら降格や嫌がらせやいじめをして希望退職を受け入れさせようとするケースが多いので、拒否した後も闘いは続くと思ってください。

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