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リストラ対処法

5.希望退職募集による退職強要と闘う

(1)希望退職募集とは多くの場合退職強要である。

最近新聞紙上で「○○会社が○千人の希望退職募集」と行った記事をよく見ます。失業者が300万人を越えているのに誰が自分から退職を希望するでしょうか?ほとんどが企業の退職強要(「肩たたき解雇」)であると思って間違いはないのです。

「今辞めれば退職金に特別加給金(賃金の数ヶ月分)を上積みする」ことと、会社の経営状態の悪化の話で労働者の危機感をあおり、「会社に残った場合は賃金が30%減少する」と言うデマを流し、希望退職に応じた方が得をするかのように社内の雰囲気を持っていくのです。

「希望退職の募集」もしくは「早期退職制度」とは、会社の申し出による労働契約の合意解除の提案というべきもので、会社の内々の対象者は多くの場合賃金の比較的高い50歳以上とか45歳以上ですが、表面上年齢を理由に差別的扱いはできないので、特別加給金が高齢者に多くなるようにしています。

労働者がすすんでこの募集に応じれば「合意解約」になることになります。しかしそういうことはほとんどなく、実際には各管理職が「何人を辞めさせる」という“ノルマ”の下で「退職勧奨」を進めていくのです。

退職勧奨とは、労働者に退職の意志表示をするよう進める行為であり、本来退職強要することはできません。

ある大企業の、リストラ支援コンサルタント会社が協力した希望退職のマニュアルの要約は———、

  • 絶対に辞めろと言わない。「解雇」「クビ」と言う言葉は使わない。
  • A・残留者、B・本人選択、C・退職候補者のリストラ・リストを作成する。
  • リストCの社員にはしつこく退職させる。そのための「想定質疑応答」を作っている。その内容は——「社内ではあなたの能力を活用できなくなっている」「あなたの仕事はありません」「社外転出した方があなたを行かす道」「経験を外で生かしたらどうか」とあくまで「本人のため」を装い退職を迫る。
  • 「将来は今回のような優遇制度はない」と思わせる。
  • 「辞めません」と答えると「どこの職場に変わるかわからない」「仕事はしんどくなるし、悩みもふえる。やれるのか?」「賃金も減少する」「あなたのキャリアを生かせない仕事を会社としては作り出す結果につながる可能性が高く、あなたにとっても最良の選択にはならない」と本人の不安をかき立て恫喝であきらめる方向に追い込んでいく。

こうした退職強要がひどくなってくると、職場が重苦しい雰囲気になるだけでなく、生き残り競争もあって職場がすさんでくるし、険悪にすらなる場合があります。

「首切りマニュアル」という本は、首切り本番(4章)の第一に「希望退職」をあげてその進め方で絶対にやっては行けないこととして

  • 労組とのいざこざを起こすな。
  • 訴訟は避ける
  • マスコミの話題にされるな
  • 自殺者を出すな
  • 不満分子は容赦なく追い出せ
  • 実績がありクビを切れない人は「分社」で追い出せ
  • 段取りは秘密にせよ
  • 口の軽いやつは人事に登用するな

つまり、すべては秘密のうちに進められるのです。したがって情報を早くつかむことが重要です。こうした正社員の希望退職募集を進める前に、会社はパート・アルバイト、季節工、派遣の契約破棄=「雇い止め」が必要となります。賃金が安いからと行ってこれらの人を働かせていては、正社員の首切り回避の努力を尽くしたことにはならないからです。つまり「雇い止め」が正社員の人員整理の前兆といえるのです。

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