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  4. (1)配転が人事権の濫用となる場合

リストラ対処法

2.退職追い込み型配転及び出向と闘う

(1)配転が人事権の濫用となる場合

配転についての会社の人事権が濫用(らんよう)になる場合は

  • 業務の必要性があるかどうかが問われる場合
    (配転先で仕事を与えない場合、配転によって業務上不利益を生じる時)
  • 活動家を嫌悪したり、労働組合を弱体化させる、または配転強要といった不当な動機・目的が存在する場合
  • 労働者が通常甘受できない不利益がある場合
    (例えば家に病人がいる場合、高齢の両親の面倒を見なければならない。子供が二人病弱である場合)
  • 労働契約に労務の提供場所が特定されているのに一方的転勤を命じた場合。

です。

就業規則に「配転を命じることができる」となっている場合は転勤について合理的な包括的な同意が取り付けられていることになりますので、入社時に就業規則を見せられていなくとも裁判所は配転を合法と見なす例がほとんどなので、配転について争う場合は労働者は

  • 配転が人事権の濫用である証拠を集める
  • 必ず配転に応じつつ、不当配転の撤回を求めるようにする

のが戦術上の要です。

組合幹部(支部三役以上)の場合の配転は労働組合法第七条の不当労働行為であるとして、交渉の場で抗議し、組合として不同意であることを表明することが重要です。この場合、使用者は本人の従業規則違反などさまざまな理由を設けて不当労働行為の成立を逃れようとするので、普段から口実を与えないようにすることが重要で、正当な組合活動と不利益取り扱いとの間の因果関係の立証が重要となります。

配転の場合は本人同意は不必要であり、また「業務の必要性」はある意味では会社の主観であるので人事権の濫用を立証することが難しいので柔軟な対応が肝要です。

「首切りマニュアル」は配転を「もう疲れましたと言うまで人事異動をやる」こと、「汚れ役」の仕事をどんどん与える。本人の「性格」や「適応性」を知った上で人事の発令をうまく行う。つまり本人の性格や適応性に合致しない仕事を与え“ダメ人間”のレッテルを貼るという心理学的な見地から配転を行い自己退職へと追いつめていく手法を紹介しています。彼ら労務は「人の心の中まで見透かした上で人事をやる」事を強調しているのです。つまり追い込み型配転は職場における“いじめ”でもあるのです。

こうした卑劣な配転と闘うには会社側の発言をテープレコーダーやメモ等で記録して、証拠を積み重ねていくことが必要で、個々のケースによって、異なる戦術が必要であることを知っておいて下さい。特に会社の方針を分析して対応策を考えることを心がけてください。同時に相手に見透かされないように振る舞い、こちらの戦術を隠すことも必要です。

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